かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

配偶者への責任

かすみ

トシも私も、

お互いをこの人生で最後の恋人だと決めている。


決めているだけではなく、

心から信じているから、

相手の気持ちがどこか他所へいってしまうのでは?

という懸念は全くない。


そして、家族への責任は最後まで全うすべき、

という考え方も同じ。


お互いに配偶者とは、

男女の愛ではなく、

家族としての情の部分で繋がっている。


トシのお子さんたちはもう成人して

経済的にも自立しているが、

親として子供に対する責任もある。


今現在お互いが所属するこの家族は

どんな手を尽くしたとしても

もう変えることはできない。


トシがどんなに素敵な男性であっても、

私の子供達の父親は

今の夫しかあり得ないし、


私もまた、

トシのお子さんたちのお母さんには

絶対になれない。


万が一全てを放り出し、

相手への激情だけで一緒になったとしても

100%の幸福を得られないことは

火を見るより明らか。


そして、

家族としてお互いの配偶者と暮らしていく以上、

悪口を言わないことも

お互いの暗黙のルールになっている。


私は、

配偶者の悪口を言う男性を信用しない。

(愚痴ならOKだけれど。)


一度は共に人生を歩もうと

自ら選んだ相手を悪く言うことは、

自分自身を貶めることと同じだと思うから。


確かに、

自分の好きな相手が配偶者に対して、

悪感情を持っていることを知ることで

女としての優越感に浸れるだろう。


二人して相手の、

あるいは自分の配偶者の悪口を言うことで、

連帯感すら生じる可能性もある。


でも、私は愛する人と、

そんなマイナス感情で繋がっていたいとは思わない。


二人の間を繋ぐ感情は、

極力ピュアで美しいものであって欲しいから。