かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

あなたがいてもいなくても

私は今までの人生で、二回海外で暮らした経験がある。


一度目は、大学生のときに交換留学生として
アメリカで1年。


二度目は5年ほど前に夫の海外赴任に伴い、
家族でやはりアメリカで3年間暮らした。



生活習慣も考え方も全く違う
異国の地で暮らすことは、
観光気分で旅行するのとは
比べ物にならない大変さがある。


今まで自分が常識だと思っていたことが
根底から覆され、
大げさに言えばアイデンティティを見失いかねない。


それでも、苦労を乗り越えた先に
得たものは非常に大きく、
私の人生に大きな影響を与えてくれた。



そして私は今でも、
いつかまた海外で暮らしたいという夢がある。


そのために、目標としていることは2つ。


1つは50歳までにある国家資格を得ること。


2つめは、日本語教師になるための勉強をすること。


そしてゴールは、この2つの資格と経験を生かして
シニア海外協力隊に応募し、
50代の後半から60代のどこかで海外で暮らすこと。


できれば5年10年といったある程度長期のスパンで
1つの国にじっくりと腰を落ち着けてみたい。



もちろん、自分自身や周りの事情で
実現できない可能性もある。


でも、夢を叶えるために努力したことは
決して無駄にはならないはずだ。


そして私は超楽観主義者なので、
願って努力をし続ければ夢はいつか叶う、
と信じている。



ただ、もしこの夢が実現したら
トシと離れて暮らすことになる。


でもこれは
トシと出会う前からずっと抱き続けて来た
私の大切な夢だ。


それをトシのために諦めたら、
トシも喜ばないだろうし、
私の人生もつまらないものになってしまう。



この話をトシにすると、


T:「素敵な夢だなぁ。


いくつになっても好奇心旺盛で
こういうことがしてみたい、
と夢を持っているから、
かすみは生き生きしてるし輝いてるんだね。」


と言ってくれた。


K:「でもさ、もしこの夢が実現したら
しばらくトシと離ればなれだよ?」


T:「かすみがどこにいようと、
たとえ1年2年会えなかろうと、
かすみが生きている限り
オレの気持ちは変わらないよ。」


このトシの言葉を聞いて、
側にいてもいなくても、
私たちはきっと寄り添って生きていける、
と確信した。



T:「それにかすみが
50代後半から60代ってことは
オレも60歳は越えてるだろう?


その頃には仕事を誰かに譲って
引退してるかもしれない。


そしたら、かすみのところに押し掛けようかな。」


K:「うん、来て来て!
私が働いて、養ってあげるよ♪」


T:「おお!憧れのヒモ生活(笑)


毎日かすみを仕事に送って、
その辺ぶらぶらして、
かすみが帰って来るのを待ってるよ。」


K:「それ、最高!」



トシと出会う前も、
私の人生は十二分に満たされていたと思う。


それがトシと出会ったことで、
さらに大きな夢が加わり、
もっと大きな幸せが降って来た。


人生って、本当に楽しい♪