かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

クセもの好き?!

この間のデートでのピロートークで

私の特技(?)の話になった。



詳しくは書かないが、

私の仕事は専門性の高いサービス業の一種。

(いわゆる接客業とは、ちょっと違うけれど。)


相手をするお客さんの中には

結構癖の強い人もいる。


ところが、他のメンバーには一言も口をきかない人も、

なぜか私には懐いて(笑)くれることが多い。



ついこの間も、

お客さんのひとりとちょっとした空き時間に

とりとめもない世間話をしていた。


そしたら通りかかった他のメンバーから後で

「○○さんって、

かすみさんにムチャクチャ心開いてますね!

あんなにしゃべってる○○さん、

初めて見ました。」

と。


「そう?

いつも、普通におしゃべりするよ。」

と私が答えると、


「私なんて、

○○さんと挨拶すらまともにしたことないですよ。

コッソリとコミュ障かと思ってましたもん。」


私は○○さんのこと、

ちょっと無口なタイプだな、と思っていたけれど、

そこまでは考えていなかったので、ビックリ。



その話をトシにしたら、

「あ〜、わかる気がする。」

と。


K:「わかるって、何が?」


T:「かすみって、何か話しやすいんだよ。

オレも自分では話下手だと思ってるし、

人としゃべるの苦手なんだけど、

かすみとだとなぜかずっと話していられる。」


K:「トシは話下手じゃないじゃん!

いつも電話であんなに笑わせてくれるのに。」


T:「オレの話で笑ってくれるのなんて、

かすみくらいだって(笑)

電話なんて3分も保たないオレが

30分もしゃべっていられるなんて

自分でも信じられないよ。」



確かに私は、人との垣根が低い方だとは思う。


というか、

T:「もともと垣根、あるの?」

とトシにからかわれるくらい、

無防備らしい(笑)


クセがある、と言われるような人でも、

そういう考え方もあるのか!

と素直に面白いから

人と話をするのも大好き。



私がそう言うと、

トシは目と鼻の先に顔を寄せながら、

T:「オレも、結構クセものだよ?」

と囁く。


K:「クセものでも、いいよ。

今のままのトシが、いいの。」


そう答えた私の唇に

熱い口づけの雨が降り注ぐ。



でもね、トシ。


無防備なように見えても、

私の全てを何の抵抗もなくさらけ出せるのは

トシだけだよ。


そんな私の言葉は、

声にならないままトシの唇の中に消えていった。