愛に於ける相対性理論の実証
昨日はトシとデートだった。
先週から今週にかけて
私の仕事が休みだったため、
どこか空いている日があれば、
とお伺いを立ててみたところ、
T:「火曜日は夜勤の開始がいつもより遅いから、
その日ならゆっくりできるよ。」
と、嬉しい返事が。
お昼ちょうどに待ち合わせして、
夜9時近くまで9時間、
一緒に過ごすことができた。
いつも遅刻気味の私だが、
今回は頑張って早めに家を出発。
待ち合わせの駐車場に10分前に着くと、
既にトシの車が。
K:「今日こそは、私の方が先だと思ったのに!」
T:「こんなところで
かすみをひとりで待たせておくなんて、
申し訳ないだろ?」
10分前でも既に来ていた、ということは
私が5分10分遅刻する時は、
30分近く待たせていることになる。
それこそ申し訳なくて、
K:「今度からは、私も早めに来るから」
と言うと、
T:「いいよ、ムリしなくて。
遅刻しないように、
って車飛ばして事故に遭ったら
その方が心配だから。
かすみはかすみのペースで
ゆっくり来てくれればいいよ。」
と、どこまでも優しいトシ。
トシの車に乗り込んで、
二人きりになれる場所へ。
トシとの逢瀬では、
お出かけしたり食事したりもするが
3回に1回はお篭もりデート。
いや、4回に3回かも…(笑)
出かけたり食事をしたりも楽しいけれど、
やっぱりお互いの肌の温もりを感じるのが
一番幸せだ。
お篭もりデートのときは
たいてい私が食事を用意して行く。
今回は軽めのお昼兼おつまみ用に
肉まん、野菜のマリネ、うずらの卵のしょうゆ漬け。
そして夕食用に
水餃子、エビチリ、大根とハムの中華サラダ、
キュウリのピリ辛漬け、バンバンジー。
デザートは、りんごとプリン。
ちなみに、肉まんと水餃子は皮から手作り。
以前、台湾人の知人に教えてもらった
本場のレシピだ。
少し手間だけど作り方は簡単だし、
何より市販のものより格段に美味しい。
特に肉まんは、井○屋は軽く越えているし、
横浜中華街の有名店にも
ひけはとらないのでは、と自負している。
トシも
T:「こんなウマい肉まん、初めて食べた!」
とたくさん食べてくれた。
ビールでほろ酔いになり、
ちょっと大胆にトシの膝の上に乗って
首筋にキス。
T:「お、今日はかすみから責めてくれるんだね」
と言いつつ、
トシの手もすぐに私の全身を這い回る。
服の上から撫ぜられているだけなのに
もう息が上がってしまう。
お互いの名前を呼び、
指を、足を、全身を絡ませ合う。
何度も高みに押し上げられ、
息も絶え絶えにベッドに沈み込んだ後は
ピッタリと寄り添ったまま
深い眠りに引きずり込まれる。
そしてどちらからか目を覚ますと、
またキスをして、求め合って。
そんなことを繰り返していたら
あっという間に夜になってしまっていた。
K:「トシといると、なんでこんなに
時間が経つのが早いんだろう?
アインシュタインだったっけ、
無重力状態だと時間が経つのが早い、
って定義したの。
トシと重なってると、
宇宙空間に漂っているみたいだから、
かなぁ?」
T:「宇宙空間、って、
どんな感じだよ(笑)?
かすみが言ってるのは
一般相対理論だね。
それを言うなら、特殊相対性理論だと
動いている状態の方が
時間が過ぎるのはゆっくりなんだよ。
だからもっともっと激しく運動したら、
時間が長く感じるかもよ?」
K:「トシとの時間がゆっくりになるのは嬉しいけど、
これ以上激しくされたら、
命そのものが縮まるような気がする…。」
T:「ホント、かすみは楽しい人だね(笑)」
そう言うと、トシは大笑いしながら
私の身体をギュッと抱きしめてくれた。
アインシュタインにぜひ
愛する人と一緒にいる間は
なぜ時間経つのが早いのか、
尋ねてみたいものだ。
そして未来の科学者には
愛する人と過ごす時間が長くなる装置を
開発してもらいたい。
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