かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

都合のいい女、都合のいい男

トシは今、2週間の予定で日本海側のとある県に出張中だ。


出張中は会えないけれど、密かなお楽しみがある。


それは夜、電話できること。



日頃は朝、トシが仕事に向かうときに
電話をくれることが多いのだけれど、
時間も限られているし、タイミングが合わないことも。


でも出張中なら、トシが宿泊先に戻った後、
時間を気にせずおしゃべりすることができる。


私の仕事は夕方から夜にかけてなので、
帰宅時に電話がかけられるから
タイミング的にもバッチリなのだ。



普段の電話で、私たちは本当におバカなことばかり話している。


ここに書いたら、確実に人格を疑われるだろう(笑)


そして二人でお腹が痛くなるほど笑っている。


昨日も
K:「もう、ダメ〜!笑い過ぎて、運転できないよ。」
と私が悲鳴を上げたほど。



K:「ね、私たちみたいな関係で、こんな明るくていいの?」


T:「不倫なのに、ってこと?」


K:「そう。
もっとさ、私たちこれからどうなるの?って
泣き崩れたりするべきかな、と。」


T:「これからどうなるの、って聞かれたら、
一緒にジイさんとバアさんになるんだろ?
って答えるよ。」


確かに、その通りだ(笑)



そういえば以前にもトシと
私たちの関係はなに?という会話をしたことがある。


K:「トシと私って、いわゆる不倫関係なんだよね?


でも私、全く罪悪感もなければ、悲壮感もないの。


変かな?」


T:「変じゃないよ。オレも同じ。


だいたいさ、不倫だの、セフレだの、都合のいい女だの、
色んな呼び方するのは外野なんだよ。


実際は、そのどれでもあり、どれでもない。


都合がいいって言えば、オレもかすみも家庭があって
その上で付き合っているんだから、
お互いにとって都合がいい関係だろう。


でもだとしたら、全く愛情がないのに、
金銭面や生活面での保障のためだけに
夫婦でいるのもまた、都合のいい関係じゃない?


結局、呼び方なんて、どうでもいいんだ。


オレたちが一緒にいるって
決めてることが大切なんだから。」


このトシの言葉に、心から納得した。



私にとってトシは、究極に都合のいい男。


そしてトシにとって私は、究極に都合のいい女。


不倫、婚外恋愛、セフレ、どんな風に呼ばれたっていい。


トシが私を求めてくれるのなら、
身体だろうが心だろうが喜んで差し出そう。


トシと私の絆が誰にも理解されなくても、
二人が一緒にいることを選択した、それが答えだから。



昨日の電話の〆の会話。


K:「日本海と言えば、不倫カップルの行き着く果て、
みたいなイメージだよね。」


(※日本海のお近くに住んでいらっしゃる方がいたら、
ごめんなさい!)


T:「もう二人には未来がない、いっそここで一緒に…、
みたいな?」


K:「そうそう!
でも私、死ぬ前に蟹食べたいなぁ、って言っちゃいそう。」


T:「で、蟹食って温泉入ったら、じゃ、帰るか、
ってことになるな(笑)」


ということで、どこまでも明るく楽しい
不倫バカップルな私たちなのだった。