ほどよいヤキモチは恋のスパイス♪
私は、とある専門知識を人に教える仕事をしている。
平たく言えば、「先生」と呼ばれる立場。
自分では「先生」なんて呼んで頂けるような
シロモノではないと思っているので、
未だにこう呼ばれるとむず痒いのだけれど。
で、この専門知識にトシも興味がある、というので
メールでレクチャーすることに。
普段はトシに教わることばかりなので、
私でも何かトシの役に立つことがあるのが嬉しくて
ここ半年ほど、ほぼ毎日メールレッスンを続けている。
ただ、レクチャーを始める前に、
一つだけ気になっていたことがあった。
実は過去にも、付き合っていた訳ではないけれど
友達や知り合いの男性にお願いされて
何度かレクチャーをしたことが。
その時にわかったのは、大抵の男性は、
女性、特に身近な女性から何かを教わることに
抵抗があるらしい、ということ。
私が熱心に説明しようとすればするほど、
何となく距離を置かれるケースが多かった。
もしかすると私の教え方が上から目線?
と悩んだりもしたけれど、
本業の方で全くの他人の生徒さんを教えるときは
全然問題ない。
男性は、自分の知識が足りないことを
身近な女性に知られるのは、
男の沽券に関わる、と思うのだろうか。
もし私がレクチャーすることで、
トシが離れてしまうとしたら、本末転倒だ。
こうトシに言うと、
T:「オレは、そんなケチなプライドにしがみつくような男じゃないよ。
お互いがないものを補い合い、一緒に成長して行けるなら
むしろ理想的だろ?」
と。
これを聞いて、安心して私の知っている知識でいいのなら、
余すところなく伝えよう、と思った。
この会話の後しばらくしてトシが
T:「ねぇ、今オレが何考えてるか、わかる?」
と尋ねてきた。
K:「なんだろう、わかんない。」
T:「かすみが教えてあげたっていう過去の男たちに
嫉妬してる。」
K:「え?!だって、付き合ってた人とかじゃないよ?」
T:「でも、そんなどうでもいい男に対しても、
かすみみがどれだけ熱心に教えようとしたか
想像できるだけに、妬ける。」
トシは嫉妬なんてしない人だと思っていたから、
かなりビックリした。
そう伝えると、
T:「オレも自分でビックリしてる(笑)
今まで、嫉妬なんてしたことなかったから。
それだけこの人のことが好きなんだなぁ、
って再確認したよ。」
根深い嫉妬は二人の関係を蝕んでしまうけれど、
ほどよいヤキモチは恋のスパイスになるようだ。
あまり妬く材料があり過ぎても、困るけれど(笑)
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