かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

THE SHOWAな男

トシは私の3歳年上なので

アラウンドじゃなくて、リアル50代。


この世代の男性には多いのかもしれないけれど、

「男とはこうあるべき」

という考え方がかなり強い。


まさに、THE SHOWA(!?)な男なのだ。



そして生まれもってなのか経験から学んだのか、

非常にフェミニストでもある。


荷物を持ってくれる、

車のドアを開けてくれる、

コートを着せかけてくれる、

エレベーターや部屋の入り口は必ず私を先に通す、

くらいは、サラリとやってのける。


日本人男性でこれらのことが嫌みじゃなくできる人は滅多にいないので、

最初は、相当な遊び人?それとも海外育ち?

と勘ぐったくらい。


ちなみに、海外育ちではないけれど、

遊び人だったことは当たっていたみたい(笑)



私が一番感動したのは、支払の仕方。


どこであろうと私に財布の口を開かせることはしないのはもちろんのこと、

よく待ち合わせに使っているコインパーキングのお金まで

トシが払ってくれる。


しかも、私を一旦車まで送り届けてドアを開けて乗り込ませ、

それから精算機に走って行ってお金を支払う、

という徹底ぶり。



ホテルの代金に至っては、

部屋を選ぶ段階から私には決して値段を見せない。


T:「今日はどんな部屋がいいか、リクエストある?」


K:「う〜んと、お風呂が大きめのところがいいかな〜」


ホテルに入る前に私のリクエストを聞いて、

(実際のところ、

けばけばしくなくて落ち着けるなら

そんなにこだわりはないのだけれど)、

玄関を入ると先にエレベーターのところまで私を連れて行き、

それからトシが部屋を選んできてくれる。


支払の時は

「先に行ってて。」

と車のキーを渡されるので、

私は一足先に助手席でトシを待つ。


要するに、徹底して私には使った金額を見せないようにしている、

ということ。



一応私もバブルの端くれを経験した世代なので、

今まで男性に食事やお茶をご馳走になったことは何度かある。


でも、トシほど気を遣って、かつスマートに

支払をしてくれた人には会ったことがない。


トシ曰く、

「オレがいくら払ったかわかると、そんなに使わせたんだ、

と気になったりするでしょ?

オレが好きで支払うのに、相手にそんな気遣わせるのはイヤなんだ。」

と。



K:「あのね、ご飯を奢ってもらったら「ごちそうさまでした」って言うし

何かプレゼントもらったら「ありがとう」ってお礼言うじゃない?

でも、こういう支払(ホテル代のこと)は、

いつ何てお礼言ったらいいんだろう、って、

気になってるんだけど…。」


あるときトシに、ずっと気になっていたことを尋ねてみた。


T:「特にお礼なんて、いいよ。」


K:「え〜、でも、やっぱりお礼は言わなくちゃ。

「今日も気持ちよくしてくれて、ありがとう」、とか??」


T:「そういうこと真面目に考えるかすみって、

ホント変わってて、でもいい子だね(笑)」


なぜかトシに大ウケされてしまった…。



もしかしたら今の時代にはそぐわないかもしれない

THE SHOWAな男のトシ。


でも、私にはトシこそが男の中の男。


私もトシが大切なお金を使う価値がある女になるべく、

日々努力しようと思う。