甘い拷問
私は極度のくすぐったがりだ。
ちょっと首筋に触れられただけでも
ビクッとしてしまう。
美容院でサービスでしてもらえるマッサージも
くすぐったくて耐えられない。
T:「それだけかすみが敏感な体質、ってことだよ」
トシはそう言って、
しょっちゅうふざけて私をくすぐってくる。
K:「やめて〜!」
私はトシの手から逃れようと
狭いソファの上で必死に身をよじる。
でも180cmもあるトシに
力で敵う訳はない。
すぐにその大きな身体で押さえつけられ、
これでもか、と攻撃されてしまう。
そしてくすぐっていたはずのトシの手が
段々官能を引き出す動きに変わっていく。
T:「どうして欲しい?」
K:「わからない…。」
T:「わからないことないでしょ。
ちゃんと言わないとしてあげないよ。」
K:「...気持ちよくして…。」
T:「どこを、どんな風に?
言えないなら、自分で足を開いてみせてごらん?」
トシの言葉に暗示にかけられたように、
震えながら自ら足を開いて。
トシの舌が指が、
熱いその部分を暴いていく。
ものの数分もしない内に
最初の大波が押し寄せ、
熱い雫がソファの上に滴り落ちた。
T:「ほら、おいで」
ソファの上に座ったトシに導かれるまま、
その膝の上に座り込む形で
ゆっくりとトシを私の胎内に迎え入れる。
散々指でほぐされた後なのに、
いつでも最初にトシを受け入れるときは
その質感に圧倒されてしまう。
恐る恐る半分程進んだところで、
トシが私の腰に両手を添え、一気に引き落とした。
K:「…っ!」
全身を貫く電流のような快感に
声にならない声をあげる。
自ら動こうとするが、
ほんの少し私の内部をトシが擦っただけで
身体がビクビクと震えて動けない。
T:「繋がっただけで、イッちゃったの?」
K:「だ、だって…、気持ちいいの…!」
仰け反りながらそう言うと、
私の胎内のトシが、
ピクリと反応するのを感じる。
T:「しっかり捕まって」
繋がったままの状態でトシが私を抱え上げ、
ベッドへ。
足を大きく開かされ、のしかかるように
トシが私の中により深く強く入ってくる。
最奥を何度も力強く突き上げられ、
全身に痺れるような快感が駆け巡った。
痺れは段々大きく強くなり、
大きな絶頂の波が次から次へと押し寄せる。
K:「も…う、お、おかしく、なっちゃう…!」
T:「もっともっと、おかしくなって」
うわごとのように何度訴えても、
トシは私を攻める手を止めない。
その内、意味のある言葉すら
発することができなくなる。
こうなるともう、
どこがオーガズムの始まりで
どこが終わりかわからなくなってしまう。
半分意識が朦朧としてきた頃、
ようやくトシが果てた。
私も最後の大波に飲み込まれ、
全身が麻痺したように動かない。
トシもまだ荒い息を吐きながら
汗びっしょりの私の身体を抱き寄せ
胸にキスを落した。
その瞬間。
なぜか再び痺れるような快感が
身体を突き抜ける。
T:「どうした?」
いぶかしそうに尋ねながらも、
私の様子がいつもと違うことに気が付いて
トシは胸へのキスを止めない。
K:「ヤッ、ダメ…!おかしいの…!」
逃げようとする私を押さえつけ、
トシが胸の先端を強く吸った瞬間、
再びオーガズムの波に飲み込まれてしまった。
胸へのキスだけで
こんな風になってしまうなんて…。
トシのキスを遮ろうと、
必死に身をよじる。
半身になった私を元に戻そうと、
トシが私の下腹部を押したとき。
あり得ないことに、
再度快感の大波が押し寄せた。
K:「そ、そこも、ダメ…!」
背中を仰け反らせ、必死に抵抗するが
トシの大きな身体に押さえつけられ、
身動きが取れない。
私の自由を奪ったトシは、
胸へのキスと同時に、下腹部を圧迫する。
そこはちょうど、子宮の表側にあたる部分。
さっきもうこれ以上の快感はない、
と思ったばかりなのに。
また異質の大きな波が次々に押し寄せ、
私の身体を翻弄した。
K:「こ、怖い…、怖いよぉ…!」
思ってもみない場所でのオーガズムに、
快感と同時に恐怖を覚え、
遂に泣き出してしまった。
それを見て、ようやくトシが攻撃の手を止め、
私を優しく抱き寄せる。
T:「怖くないよ。オレがいるでしょ?」
さっきまでの激しさが嘘のように、
私の身体をそっと抱きしめてくれた。
T:「ほら、大きく息を吸って…、吐いて。」
震えながらもトシの言葉に従う内、
私の呼吸もようやく整ってくる。
T:「かすみはホントに、
敏感な身体してるね。」
K:「でも、トシと知り合うまでは、
達したことすらなかったのに…。」
T:「オレがかすみを開発したってことかな。」
K:「そうだよ…。」
T:「男冥利に尽きるな。最高だよ。」
外側の感覚器官で得られる快感は、
皮膚の上を一瞬で走り抜ける鋭いもの。
挿入では、トシを迎え入れている胎内が
波打つような快感を覚える。
最奥を刺激されると、
内臓から湧き出るようなオーガズムが得られる。
そしてさらに今回、
胸と下腹部への圧迫で得た絶頂感は
身体だけではなく脳内まで震えるような
不思議な感覚だった。
途切れ目のない快感は、一種の拷問。
でも愛おしいトシが与えてくれるのなら。
その甘い拷問で、もっともっと私を縛って欲しい、
と願ってしまうのだ。
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