かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

キラキラ光る思い出の欠片たち

今回は先日のデートでの
ちょっとしたエピソードを
記録のために書き留めておこう。



<ビールの種類>


二人きりになれる場所に向かう途中、
ビールを買いにコンビにに立ち寄った。


今回はビールだけだったので、
私は車でお留守番。


いつもは二人ともが好きな
アサヒのスーパードライなのだが、
今回はキリンが1缶混じっていた。



K:「あれ、珍しいね!」


T:「この間電話で、かすみが
お父上はキリンがお好きで、
初めて飲んだビールはキリンだった、
って話してたのを思い出したから。」



話した私自身忘れていたような、
そんな小さなエピソードを
覚えていてくれたんだ…。


久しぶりに飲んだキリンビール、
父とトシ、二人の男性の愛が感じられて
とっても美味しかった。



<味の好み>


お昼兼ビールのおつまみとして持って行った
手作り肉まん。


T:「九州では、肉まんを酢醤油で食べるんだ。
オレはさらに芥子も付けるのが好き。」
(トシは九州出身。)


K:「お酢もお醤油も、芥子も持って来たよ。」


T:「さすが、かすみ!」



私は酢醤油で肉まんを食べるのは初めてだったが、
さっぱりしていて美味しかった。


好きな人の好みの味を知っただけで、
さらに内側に近づけたような
幸福感に満たされるから、不思議。



<素敵な人>


T:「今日も、素敵だね。
特にこのジャケットが、カッコいい!」


毎回トシの車に乗り込むとすぐ、
こんな風に私の服装を褒めてくれる。


デートにはたいていトシの好きな
タイトスカートかワンピースを着て行くことが多い。


この日のコーディネイトは、
サテン生地のベージュのタイトスカートに、
ボートネックの薄手の黒いセーター、
そしてライダーズ風の黒いジャケット。



T:「かすみは身長が高いし
スタイルもいいから、何着ても似合うね。」


K:「え〜、そんなに褒められたら、
照れちゃうよ…。」


T:「ホントだよ。


駐車場でその日最初に会う時、
車から出て来るかすみを見て、
毎回、なんて素敵な人なんだろう、
と思ってる。」



私は決して美人でも可愛くもないけれど、
トシの目に少しでもキレイに見えているのなら
こんな嬉しいことはない。


何年経ってもトシに「素敵だ」と褒めてもらえるよう、
女磨きし続けなくては!



<どんな顔も好き>


何度もトシに翻弄され、
精根尽き果ててベッドに沈み込んでいた時。


T:「かすみ、化粧も落ちて、髪の毛もぼさぼさで、
すごい顔になってる。」


K:「ヤダ…。見ないでよ〜。」


行きの車の中で褒めてくれたのは何だったの?!
と言いたくなる。


トシは褒めることもするけれど、
ヘンなところもきちんと(?)口にする人なのだ。



T:「だけど、あんな颯爽とした人が
オレの手で乱れて、
こんな風に無防備な姿をさらしてる、
っていうのがまた男にしたら堪らないんだよ。」


K:「ヘンな顔してたら、幻滅しない?」


T:「むしろ、かすみのこんな顔を知ってるのは
オレだけだ、って優越感がある。


どんな顔のかすみも、大好きだよ。」



マスカラが落ちてパンダ目で、
口紅の落ちた口は半開きで、
シーツのシワが顔に残り、
髪の毛がバクハツしている状態でも
「愛してる」
なんて言ってくれる人は、
トシ以外に誰もいないよ(笑)



ともすれば、記憶の中に埋もれてしまいがちな
小さなエピソードたち。


私の思い出の片隅でいつまでもキラキラと
輝き続けていて欲しい。