かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

ダンシ→オトコ→オッサン

昨日、大学時代の同窓会があった。


もうみんな、アラフィフの立派な(?)
オジサン、オバサンだが、
ノリは当時のまま。


話し始めると、まるで時計が巻き戻ったかのように
10代後半から20代前半に逆戻りできる。


気持ちだけとはいえ若返ることができるから、
同級生というのは貴重な存在なのかもしれない。



中には卒業以来25年ぶりに会う、という子もいたが、
女子同士は何十年ぶりに会っても
たいてい誰だか見分けはつく。


当然、年月を重ねたなりの外観になっているけれど、
当時の面影がある程度は残っているから。



が、問題(?)は男子。


「かすみ、久しぶりだね〜!」と
懐かしそうに声をかけられても、

「一体、どこのどなたでしたっけ??」と
首を傾げてしまうような人が少なからずいた。


名札を見て初めて、
「あ!○○くん!!」と気が付くが、
学科一の人気を誇っていた当時の面影はゼロ。


そこに立っていたのは、
オジサンの休日ファッション=ゴルフウェアで、
見事にお腹が出っ張り
髪の毛が後退し始めたことでおでこが目立つ
押しも押されもせぬオッサンだった…。



この衝撃、以前もどこかで体験したことがある…!
と遠い記憶を探ってみると。


私が中学高校時代の6年間を女子校で過ごしたことは
以前にもチラッと書いたことがある。


かなり隔離された環境だったので、
一学年200人いたが、
ボーイフレンドがいるなんて進んだ子(?)は
数人レベル。


殆どの子は男子と一切の交流を断ったまま、
6年間を女の園で過ごした。



そして共学の大学に進学して、
6年ぶりに同級生の異性と邂逅することになる。


そのときの衝撃たるや…。


なぜなら、私の記憶にあるのは、
まだ声変わりもしていなく、
ともすると女子より背が低く、
下らない冗談やいたずらに命をかけるダンシ。


それが、いきなり自分より頭ひとつ分背が高く
低い声で髭なんかも生えちゃってる
オトコになっているのだ。



当時私の中でのオトコは、父や先生など
完全に目上の人たち。


なので、しばらくは同級生なのにオトコである彼らと
普通に話をすることができず、
「…ですか?」などと丁寧語を使っていた。


まぁ、そんな謙虚な態度はほんの2ヶ月ほどで
すぐに崩れ去ってしまったけれど(笑)



で、今回はオトコからオッサンに変化を遂げた異性を見て、
ダンシがオトコに化けたのと同じくらいの衝撃を受けた、
ということだ。


女性はお化粧や服装である程度誤摩化しが効くが、
男性は素のままで勝負しなくてはならないから、
分が悪い、ということはあるだろう。


それにしても、年月と言うのは残酷だなぁ、
としみじみ感じた同窓会だった。



夜中過ぎに珍しく、トシの方からLINEが入った。


T:「もう帰って来てる?」


K:「うん、ちょっと前に帰って来たよ。」


T:「同窓会、どうだった?


学生時代に付き合ってた彼と焼け木杭に火が、
なんてことなかっただろうな〜(笑)」


トシってば、そんな心配してたんだ!
とわかって、ちょっと嬉しい。


K:「ないない!


みんな、立派なオジサンになってて、ビックリだったよ。」


T:「オレだって、立派なオッサンだよ。」


K:「トシは、違うよ。


何歳になったって、トシは私の王子様だもん♪」



実は当時付き合ってた元カレに
「かすみ、いい女になったなぁ!」
と言われたことは、ナイショ。


K:「ありがと♪だって恋してるからね〜!」
としっかり釘を刺しておいたし(笑)


もし私が本当に「いい女」になれているとしたら、
それはトシのおかげ。


恋はいくつになっても女性を輝かせる
一番の美容法なのだ。