かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

ルールvsルーティン

先日、トシが携帯の機種を変えた。


携帯に限らず、
電化製品全般をいじるのが大好きなトシ。


T:「全ての機能を一通り試してみないと
気が済まないんだ。」


新しい携帯もいち早く取説を
ウェブサイトからダウンロードし、
既に熟読している、と話していた。



そして新しい携帯が届く日の朝、電話で


T:「新しい携帯の設定終わるまで、
ちょっと連絡取れなくなるけど、
心配しないで。」
と。


その言葉通り、その日はトシからの連絡はなく、
夜私から入れたおやすみのLINEも未読のまま。


きっと今頃、夢中で携帯いじってるんだろうな、
と想像しながら眠りについた。



結局トシから連絡が来たのは、
次の日の夕方近く。


T:「基本設定は終わったよ。
LINEに返事しなくて、ごめんね。」


K:「全然、いいよ〜。
楽しみながら色々設定してるんだろうな、
って想像してた。」


T:「オレ、かすみのそういうところ、
本当に好きだな。」



トシはよくこんな風に
「かすみのこういうところが好きだ。」
と言葉にしてくれる。


だが、当の本人にとっては
褒められポイントの理由がわからず
「なんで?」と思うことがしばしば。



このときもそんなに特別なことを
言ったつもりはないので、
理由を聞いてみると。


T:「今まで付き合った女の多くは、
毎日連絡するって決めてたのが
たった1日でも途切れると、


「もう私に連絡したくないんでしょ!」
と怒ったり、


「毎日連絡する約束も守れないなんて、
もう私のこと好きじゃないの?」
とべそべそしたり。


かすみはそうやってオレのこと、
ヘンに疑ったりしないでしょ?


それがすごく嬉しいんだ。」


K:「何もわからず数日連絡途絶えたら
私だってオロオロするだろうけど、


理由がわかってるんだから
怒る必要も悲しむ必要もないじゃない?」


T:「それができない女が、多いんだよ。


こちらに事情があろうとなかろうと、
毎日連絡する、ってルールを破った、
というだけで
オレの気持ちまで疑ってかかる。


身に覚えのないことで
理不尽に疑われるオレの立場はどうなるんだ?
といつも思ってた。」



もちろん私だって、
毎日のLINEはある方が嬉しい。


だが、それを何があっても破るべきではない、
というほど厳格なルールにしてしまうことは
百害あって一利なしだと思っている。


毎日の挨拶も、仕事の合間の電話も、デートの頻度も、
こうでなくちゃ!と決めた途端、
お互いに苦しくなるだけだから。



そして、義務化されるほど
人の気持ちを削ぐものはない。


朝起きて相手のことを思い浮かべ、
自発的に「おはよう」とLINEするのは
純粋な気持ちの表れ。


だが、しないと相手が怒るから、
と思ってする「おはよう」には
義務感以外の何ものでもないだろう。



また、何かをルールにした途端、
それを破った相手を責めたくなってしまう。


「なんで約束を破るの?」


「こんな簡単な約束も守れないなんて、
信じられない!」


などと責めるだけならまだしも、
トシの過去の女性たちのように


「約束を破った」=「私に対する愛情がない」


と、根拠のない被害妄想に
陥ってしまう危険性すらある。



逆に


相手のことを思い浮かべて挨拶のLINEを送る、
声が聞きたいから電話する、
会いたいからデートの約束をする、


これらはルールではなくルーティン。



ルーティンは自発的な行動が
習慣付けられた結果なので、
守っても守らなくても自由だ。


だが、ルーティンは
「そうすることで自分が気持ちいい」
あるいは
「そうしないと自分が落ち着かない」
ため、強制されなくても
自然に自から行動するようになる。



例えばトシが仕事の合間に電話をかけてくれるのは、
ルールではない。


T:「もうオレの中で、隙間時間ができたらかすみに電話する、
っていうのが決まりになってるんだ。」


私に電話をするのが
トシの中でルーティン化されていることがわかり、
とても嬉しかった。



もちろん、仕事が詰まっていたりして
電話がない日もある。


もしそこで私が
「なんで今日は電話してきてくれなかったの?
もう私のこと、嫌いなの?!」
とでも責めようものなら、


トシの中でそれはネガティブなルール
つまり、束縛となってしまい、


二度と自発的な意志で電話をすることは
なくなるだろう。



電話やLINEがないのはそういう日、
というだけのこと。


隙間時間ができたら、またかかってくるでしょう、
とのんびり構えていると、
翌日には3回も電話があったりするのは、
ルーティンの魔法だろうか(笑)



T:「かすみほど真っすぐにそしておおらかに、
オレのことを好きでいてくれた人はいない。


だからかすみといると、
心が伸び伸びするよ。」


これからもトシとはルールに縛られず
お互いが自分がしたいと思うルーティンを大切にした
風通しのいい関係でいたいと思う。