かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

好き負け、上等!

恋愛中の女性の悩みの一つとして、
「私ばっかり彼を好きな気がして、辛い」
というものがある。


自分の相手への気持ちの方が
相手の自分への気持ちよりずっと多い、
いわゆる「好き負け」な状態。



自分の好きな気持ちが先走り過ぎて、
相手の気持ちに自信が持てない。


あるいは、自分ばっかり好きなのは
ソンをしている気がする。


この辺りが「好き負け」の辛さの原因だろうか。



だが、冷静に考えてみたら、
「好き」「嫌い」に限らず、
自分と全く同じ感情を他者に持て、
というのはほぼ不可能なこと。


例えば同じ映画を観て感動したとしても、
感動の度合いも感動した理由も、それぞれ。


感情を取り出して数値化することができない以上、
相手の感動度合いが自分のそれとどの程度同じで
どの程度違っているのか、
比べることは不可能だし無意味なことだ。



好きな気持ちについても同じ。


女性はよく
「ねぇ、私のことどれくらい好き?」
と尋ねたくなる。


この質問ですら、論理的思考を旨とする男性にとっては
「好きって気持ちをどう数値化すればいいわけ?」
と意味不明に思うかもしれない。



実は私はトシに一度も
「どれくらい私のことが好き?」
と尋ねたことはない。


トシの言葉、トシの行動、トシの眼差し。


それらを見れば、
トシが私を誰よりも愛してくれていることは
疑いようがないから。



もしかすると、いやもしかしなくても、
私の方がずっとトシのことを好きでいることは
間違いないだろう。


でも、トシが私をどれくらい好きかは、
どうでもいい。


ここまで好きになれるほどの人と巡り会え、
自分の気持ちを受け取ってもらえている。


それが、私にとってはこの上なく幸せで貴重なこと。


だから、好き負け上等!なのだ(笑)



こうトシに話すと、
T:「かすみは何にもわかってないな〜。」


K:「え?どうして?」


T:「それを言うなら、
オレは完全に愛し負けしてるってこと。」


思わずトシにギュッと抱きつたのは、
感動で泣き笑いになった顔を見られたくなかったから...。