かすみ草の恋

アラフィフの今、出逢ってしまった運命の人。
お互い家庭がありながらも、最後の恋人として大切に愛を育んでいます。

between the sheets

トシとの熱く激しいひとときが過ぎ去った後、

ひんやりとしたシーツに包まれながら

なぜかこの英単語が頭に浮かんだ。


これはもともとは「シーツの間に」

つまり「ベッドに入って」という意味だが、

俗語として「性交中の」

という意味で使われることが多いらしい。


実際にはコトの後で

「最中」ではなかったけれど(笑)



男性は果てた後は何もしたくない、

いわゆる「賢者タイム」になると

俗に言われているが、

トシに限っては全くそんなことはない。


まだ息が整わない私の背中を優しく撫ぜたり、

口移しに水を飲ませてくれたり。


むしろ、終わった後の方が

より私を労ってくれる。



そしてようやく私が

「アチラ側」

(※あまりの快感に飛ばされていってしまう彼方このと(笑))

から戻って来ると、

トシの腕枕でとりとめもなくおしゃべりする。


内容は本当に他愛もないことで、

例えば前回話題に上ったのは…。


ビールのおつまみには何が最適か

からの

枝豆の美味しい食べ方


夏休みの思い出

からの

苦手な科目や嫌いだった宿題


中高時代の話

からの

(なぜか)少女マンガについて



こうして改めて列挙すると、

甘さの欠片もない話題ばかりだ。


けど、私はこの時間がとっても好き。


少し気怠い身体をぴったりとくっつけて

お互いの心にふと浮かんだことを

何のてらいもなく口にする。


胸元に耳を寄せると、

トシの低い声と心臓の鼓動が

私の頭の中に響いてくる。


穏やかに緩やかに、

気持ちの波が隙間なく一致する。



そしていつの間にかウトウトと

眠りの世界に引込まれるのもまた

至福の一時。